EY、エンジン車のリマニュファクチャリングによるCO排出削減効果を試算
エンジン車製造プロセスの50%のリマニ化によって、EVシフトより高いCO2排出量削減効果
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EY Strategy and Consulting Co., Ltd.、/ EYSC)は、エンジン車製造プロセスにリマニュファクチャリング(リマニ)を導入することによるCO2排出削減効果の試算結果および提言を公表した。
リマニとは、使用済み製品から部品を回収し再利用する仕組みで、使用済み部品を再使用・修復等で活用することにより、製品の製造にかかる資源効率やエネルギー効率が向上する。リマニは、特に欧米で急速に拡大しており、懸念国へのサプライチェーンの依存を低減し、自国へサプライチェーンを回帰させるという経済安全保障政策観点から重要性が高まっている。
同社は、製造プロセスをリマニ化したエンジン車と新品の電気自動車(EV)の、製造・組立・走行・廃棄・リサイクルの全工程におけるCO2排出量を試算および比較した。エンジン車の製造プロセスにおける部品の50%をリマニ化することで、ライフサイクルCO2排出量において電気自動車(EV)よりも優位に立つと試算している。
同社は、今回の試算結果は、カーボンニュートラル実現のためにEVがエンジン車にとって代わるべきとの考え方に疑問を投げかけるものだとし、日本の自動車産業においては、グローバル市場での競争力を高めるため、エンジン車のリマニ化、および、これに伴うサプライチェーン改革を経営戦略に組み込むことを検討すべきだと提言している。
(EY Japan ニュースリリース)
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