【M up必見】コンサルタントのアンガーマネジメント|パワハラと言われない為の行動指針
破天荒メンバの挙動に対するアンガーマネジメントとは?
コンサルティング業界は、昔ながらの厳しい環境から、現代の多様な働き方に適応するため、新たな局面を迎えています。この記事では、現代のコンサルティング現場におけるアンガーマネジメントの重要性と具体的な対処法について解説し、破天荒なメンバやストレスフルな状況に対処するための実践的な方法を紹介。怒りをコントロールし、パワハラと言われないための行動指針を綴ります。
最後までお読みいただき、コンサルティング現場での効果的なアンガーマネジメントを身につけましょう。
目次
コンサル現場の昔と今
コンサルタントの働き方はこの十数年で大きく変化しています。昔の現場では、以下のようなやり取りが日常茶飯事でした。
- 資料を上司に提出しても「何を言っているのかわからない」の一言で突き返される
- 残業に集中している21時頃、「この資料明日の朝までにまとめておいて」と指示が飛ぶ
- PJTに配属されたばかりで何も分からない中「課題整理と改善テーマ考えておいて」と依頼される
- クライアントとの重要なミーティングの前日に、「明日のミーティングで使う資料を全て作り直しておいて」と言われ、徹夜で対応
これが良いか悪いかはさておき、働き方改革以前は、クライアントとの折衝や上司による何重ものレビューといったハイプレッシャーな環境下で必死にもがき続けた結果、コンサルとして不可欠なスキルである「ストレス耐性」や「考える力」が養われていたと考えます。
現代では、言わずもがなワークライフバランス重視の働き方が尊重され、残業時間の削減やフレキシブルな働き方の導入が進みました。さらにコンサル業界は、少数精鋭スタイルから大規模採用の拡大化路線を歩み、多様な価値観を持った人たちが働く会社へと変わっていきました。
そして、言動や接し方などを間違えるとパワハラとなる、このような状況下で、新人や若手の育成の仕方に悩んでいるマネージャ層や古参のコンサルタントは多いのではないでしょうか。
もちろん現代流の働き方に合わせて、タスクの割り振り、稼働時間の管理、コミュニケーションやフォローを行っている方が大半でしょうが、時には、そんな努力を尻目に破天荒なメンバに遭遇することも少なくありません。
次に、現代に出没する破天荒事例と、そんな振る舞いにもストレスを溜めずに適切に対処するためのアンガーマネジメントの方法を紹介します
イラっとする破天荒な振る舞い事例
ここでは飲みの席で同業コンサルタントから聞いた破天荒エピソードを紹介します。いざ、自分が当事者になったときに怒らないで対処できるか、想像しながら読んでください。
■パワポ不具合で音信不通マン
依頼したタスクが期限までに送られてこず、業務時間中に何度か送るメッセージにも無反応。翌朝「パワポの不具合で作った資料が消えました」と報告してくる。
■議事録大好き転職組マネージャくん
大量採用で入ってきたマネージャ役職のM氏の口癖は「やったことないのでできません」。マネージャとしてのタスクを振るも断り続け、そして彼は議事録をイキイキと取り続けるのであった。
■体調不良会議10分前連絡ちゃん
朝一に行うクライアントとの会議10分前に届く「体調が悪いので本日お休みをいただきます」。彼女が担当する箇所の資料は送られて来ず。
ハラスメントブームの昨今、高圧的かつ攻撃的な言動を避け、残業をさせないマネジメント、メンタル面を含めた過保護気味なフォローアップと、ありとあらゆることに気を遣いながら仕事をする中、突如とこのような立ち振る舞いをされて、あなたは冷静でいられるでしょうか。
次章では、これらのシーンに遭遇しても怒らず冷静に対処するためのアンガーマネジメントについて、解説していきます。
現場で役立つアンガーマネジメント
アンガーマネジメントとは、怒りを認識し、管理・抑制するための技術です。
コンサル業界では常に高いプレッシャー下で業務を行い、多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めます。その中で怒りの感情に左右されない適切なアンガーマネジメントは、コミュニケーションの向上、チームワークの強化、生産性の向上につながります。そして、何よりパワハラだと騒がれ、その対処に多くの労力を割くことを回避させます。
コンサルタントが現場で実践できるアンガーマネジメントのコツを以下にまとめます。
- まずは深呼吸とリラックス
これが一番難しいですが、非常に効果的です。有名なのは6秒間ただ息をすること。こうすることで怒りによる突発的な行動を避けられます。 - 感情のトリガーを特定
何が自分の怒りの感情を引き起こしているのかを理解します。深呼吸しながら紙に、どんな行動がむかついたのか。を書き出すと良いでしょう。そして、それは自分の価値観に基づいた怒りであり、相手の価値観や状況を想像することで、相手の立場の理解を深める努力をします。 - 事実に基づいたコミュニケーション
状況を冷静に評価し、事実に基づいて対応します。感情的な反応を避け、「私は〜と感じた」というような非攻撃的な表現を使い、相手を責めずに自分の気持ちを伝えることが重要です。 - 建設的なフィードバックと解決策の提案
その行動がどのように影響を与えたかを説明します。曖昧な批判ではなく、具体的な事例を挙げて説明することで、相手も理解しやすくなります。問題点を指摘するだけでなく、改善策を一緒に考えます。
アンガーマネジメントを用いた上手な伝え方
アンガーマネジメントのコツを抑えたところで、2章で挙げたイラっとする破天荒な振る舞いに、それぞれどのような対処を取るのが良いか一例を示します。
■パワポ不具合で音信不通マン
いやいや、業務時間中に音信不通が論外だし、そもそも資料も作ってないのでは!?と詰めたくなるところですが、グッと我慢。深呼吸して、彼がパワポの不具合に直面した瞬間の焦りと、作業がリセットしてしまった絶望感、その事実を伝える恐怖心を想像しましょう。そして、まずはホウレンソウができるように、優しく依頼します。
『お疲れ様です。資料の件について、期日までに連絡がなかったため、非常に心配しました。パワポの不具合は予期できないトラブルですが、今後は何か問題が発生した場合、すぐに報告してもらえると助かります。次回の対応策についても一緒に考えましょう。』
■議事録大好き転職組マネージャくん
どうしてマネージャとして入社させるの?と本人だけじゃなく会社にも怒りたくなるところですが、グッと我慢。前職との文化の違いに困惑していることや、コンサル会社に入社できた達成感に満ち溢れている様子を想像してみます。同時にその人の給与が気になってしょうがないかと思いますが、優しく問いかけ続けましょう。
『新しいことに挑戦することもマネージャーの成長には必要です。サポートはしますので、一緒に進めていきましょう。議事録を取る姿勢は素晴らしいですが、他のタスクにもチャレンジしてみてください。』
■体調不良会議10分前連絡ちゃん
もうちょっと早く連絡できない?とか資料くらい送れるでしょと言いたくなりますが、予期せず急に体調不良になることもあるので、絶対に言ってはいけません。その人も頑張って準備してやる気に満ち溢れていたのに、連絡するのがやっとの状況で、頑張って連絡してきてくれたのだと想像します。
『お大事にしてください。体調が悪いときは無理をせず、休養を取ることが大切です。ただ、今後は会議の準備について、体調不良などで欠席が予想される場合は、前日までに対応策を講じておいてもらえると助かります。今回の資料については、私たちで何とか対応しますので、ゆっくり休んでください。』
少し丁寧すぎるくらいですが、少なくとも、このような振る舞いを行う人たちに、怒り任せでモノを言っても良い方向には進みません。
まとめ
アンガーマネジメントは、自他のストレスを軽減し、チームの生産性を向上させるために不可欠です。感情をコントロールし、冷静に対処することで、より建設的なコミュニケーションが可能となり、予期せぬパワハラを避けることへとつながります。
いろんな人がコンサルとして働く時代になりました。長期的に見れば、必ず報われる日が来ることを信じて、今日もどこかで破天荒の犠牲になる人がいないことを願うばかりです。
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執筆者
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前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
最新のグローバルトレンドと戦略的思考を強みにコダワリ社の理念であるGNH量産に奔走している。
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前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
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