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Work Hard,Play Hard なコンサルのタイ旅行記|コンサル職業病シリーズ

Work Hard,Play Hard なコンサルのタイ旅行記|コンサル職業病シリーズ

プライベートの旅行でも仕事癖が抜けないコンサル職業病

ローカルカルチャーのSWOT分析

タイは言わずと知れた観光大国で、アジアのみならず欧米各所など世界中から旅行者が集います。そんな地に訪れたコンサルは自然とSWOT分析*をしてしまうものです。

*SWOT分析とは、企業の現状分析を行う際に使用されるフレームワークで、自社の内部・外部環境から強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4要素を洗い出します。

多様な料理が味わえる屋台文化、人々のホスピタリティ、物価の安さなど、タイには豊富な強みがあります。首都バンコクから比較的近い郊外には、ビーチリゾートもあれば、遺跡・寺院などの歴史的建造物もあり、ユニークさと多様性を兼ね備えた都市がいくつもあります。また、バンコク・スワンナプーム空港はイギリスの航空コンサルタント会社OAGが格付けした「メガハブ国際空港ランキング」で11位にランクインしています。これらは観光業における重要な資産といえます。

一方で、バンコクの交通渋滞は激しい上に決済も不便です。タイ国民にはQRコード決済が浸透しており多くの店舗で使えるようですが、現地銀行口座との紐づけが必要など旅行者にとっての利便性は低く、弱みであると同時に、解消されれば大きな機会を得られます。

脅威としては自然災害や環境破壊が挙げられます。熱帯気候に属するタイは、季節によって洪水や干ばつなどの災害が起こります。そのため、タイの国立公園は気象条件によって一時的に閉鎖を行っています。また、レオナルド・ディカプリオ主演映画「ザ・ビーチ」の舞台として有名なピピ島のビーチは、自然保護を理由に閉鎖されることがあり、今回訪問できませんでした(今年は8月から閉鎖)。このように観光業が一気にストップしてしまうリスクがあります。さらに、周辺のアジア各国の観光地も力をつけてきており、今後も競争が激化する可能性があります。

などなど、タイ全体のSWOT分析のほかにも、各店舗・サービス、観光地ごとに常にこういった視点で考えてしまい、店員や現地の人へのヒアリングを試みましたが、英語でのコミュニケーションが難しい点はもどかしかったです。

現地ビジネスモデルや業界勢力図の分析

お店に入ったり、サービスを受けたりした時には、売上予測から原価・人件費などを分析してしまいます。街を歩けば、目に入る広告から勢いのある業界を推察したり、自動車やバイクのメーカーも統計をとったりしてしまいます。

タイに限らず海外を旅行すると、必ず工事現場で働く重機やバスのメーカーを見てしまいます。日本が誇るKomatsuのロゴを見ると誇らしくなり、韓国のHyundaiのロゴを見れば悔しいなと思ったことのある日本人も多いのではないでしょうか。

今回の旅行では、トヨタ、ホンダ、いすゞのほか中国のBYD、MGの自動車をよく目にしました。

また、バンコクだけでなくタイのカフェ文化は急速に発展しており、多くの個性的なカフェが存在していたのが印象的でした。

新しいビジネスチャンスの発見

旅行中も、新しいビジネスモデルやビジネスの種を探してしまいます。

バンコクやチェンマイの市場では、地元のトレンドや消費者行動を観察することができ、いつまでも飽きずに滞在してしまいました。

例えば、バンコク最大規模のチャトゥチャック・ウィークエンドマーケットでは、タイの手工芸品やファッションアイテムが観光客に人気ですが、特にエシカルファッションやエコフレンドリーな商品が多く見られました。また、オーガニック食材を扱うチェンマイのジンジャイマーケットでは「持続可能な地域社会の発展」をコンセプトに掲げるなど、人々のサステナブル消費に対する意識の高まりを感じます。このような流れは、今後タイでビジネスを展開する上で見逃せない視点となるかもしれません。

また、市場では、一時期に大流行したタピオカ(台湾発)のように今後流行るドリンクやフードにも目を光らせてしまいます。タイ料理に欠かせないライムを使ったソーダは、過酷さを増す日本の夏に合いそうですし、「テンモーパン」と呼ばれるスイカのスムージーは、SNS映えも狙えて人気が出そうです。

まとめ~旅先編~

ローカルカルチャーのSWOT分析や現地ビジネスモデルの観察、新しいビジネスチャンスの発見など、コンサルタントの視点から見た旅行の一面を掘り下げました。

プライベートではゆったりしたいと思っていても、自然と仕事脳が働いてしまうWork Hard,Play Hardなコンサルタントの苦悩?を紹介しましたが、得るものもありこの癖が抜けるのは仕事を引退した定年後なのかなとか考えています。

何より、急にブツクサと隣で言い始めたり、店員に身振り手振りでヒアリングし始めたり、計算をし始めたりしても、文句を言わずに付き合ってくれた友人たちには感謝したいです。そして、来年の旅行も幹事を任されましたので今からリサーチに励む次第です、

[v272]

執筆者

K.G.
前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
最新のグローバルトレンドと戦略的思考を強みにコダワリ社の理念であるGNH量産に奔走している。
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