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コンサルファームトップ対談 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ 代表 榊巻 亮氏 ~コンサルティング会社としての組織・ヒトに対するこだわり~

コンサルファームトップ対談 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ 代表 榊巻 亮氏 ~コンサルティング会社としての組織・ヒトに対するこだわり~

共通するコンサル業界への課題感とクライアントへの想い

「コンサルファームトップ対談」という新シリーズにおいて、記念すべき第1回の対談相手はケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(以下、ケンブリッジ)の代表取締役社長 榊巻亮様となります。当メディア運営会社のコダワリ・ビジネス・コンサルティング(以下、コダワリ)の代表大谷内が、互いにコンサルティングファームを運営する経営者の視点で対談を行いました。ファシリテーション型コンサルティングを強みとするケンブリッジを代表する、榊巻様の高度なファシテーション力から、非常に活発な対談となりました。二人が共通して持つコンサルティング業界の課題感とは?

1.経験を通してのクライアントファーストから社員ファーストへのマインドチェンジ

大谷内:
今回はこのような機会をいただきありがとうございます。まずは、榊巻さんのご経歴とケンブリッジに参画することになったきっかけをお伺いできればと思います。ご経歴を拝見すると大和ハウス工業ご出身で一級建築士でもあられますが、どういうきっかけがあってケンブリッジさんに入社されたのでしょうか?

榊巻様(以下敬称略):
大和ハウス工業の入社2年目に偶然にも社内の業務改善をやることになり、300名程の部署の業務プロセスを変えてシステムを入れ替える提案をしたところプロジェクトに携わることになりました。現場を変革していくことがとても面白く、これをもう一度やりたいと思い、改善や変革をしていく「コンサル」という仕事を知り興味を持ち、変革のプロフェッショナルになりたいと思ったことがきっかけです。

大谷内:
その中でなぜケンブリッジを選ばれたのでしょうか?

榊巻:
大手コンサルティングファームも含めていろいろ見てはいたのですが、当時ケンブリッジだけがEnd to Endを謳っており、かつそれを実行していたからです。前職の大和ハウス時代にコンサルタントが企画書だけ置いていくというシーンを何度も見てきたのですが、現場からするとどうすれば実行できるのかが分からず困っているというケースばかりでした。改善や改革は、現場で企画を落し込んで施策をやり切るところが一番大変であり、コンサルタントが最初から最後まで現場に寄り添い、一番大変なところまでやっていくべきだろうと感じていたのです。そこでEnd to Endでできるケンブリッジに出会い、入社を決めたという経緯です。

大谷内:
ブログや各種記事を読んでいくと、タスクではなく「変革」を担う、「顧客の成功」に向き合うなどを発信されており、榊巻さんの考え方として他者貢献の意識が非常に強いと感じています。経験を通して培ってこられたものなのでしょうか?

榊巻:
若い頃の私は意識が自分に向いていて、自己中心的なところがありました。仕事を始めたばかりの時にもそれが表れていて、自分の仕事さえ終わらせればそれでOKだろうというスタンスだったのですが、ある時、仕事で困っている人を助けることが続き、それが純粋に気持ちよかったのです。それまでは自分の仕事が増えてしまいますし、絶対にやりたくない位だったのですが、やってみたら感謝されますし、新しい難しい仕事も任せてもらえるし、これこそ仕事の本質だと気づき出したわけです。そんな中、前述の社内業務改革の中心メンバーとして携わることになり、みんなに喜んでもらえたり感謝されたりすることが、私のモチベーションの源泉となっていることが明確に分かりました。

コンサルタントになってからはクライアントに喜んでもらうことや感謝されることに変わり、以降は徹底して顧客主義になりました。他者貢献というよりも、そうやっているのが自分として気持ちが良いというのが正直なところですね。

大谷内:
代表に就任されたのは約1年半前ですが、就任前と現在で考え方や価値観に変化はありましたか?元々なりたいと思っておられましたか?

榊巻:
現場でコンサルティングをやり、クライアントに喜んでもらいたいという想いが強かったこともあり、正直に言うとなりたいとは思っていませんでした。前任の代表者に社長を打診された際には、プレッシャーもありナーバスになったこともありました。でも、クライアントに喜んでもらうだけでなく、社長という立場であればもっと身近な社員を喜ばせられるのではないか、社員の人生にインパクトを与えられるのではないか、社員に貢献できるのではないかとの考えにいきついたのです。

社長がやりたいかコンサルティングがやりたいかというよりは、どの立場で誰に貢献するのかの違いです。先ほど他者貢献が強いと言っていただきましたが、根本はより誰かを喜ばせたいという気持ちが強いのかもしれません。

大谷内:
私も以前は非常に顧客主義が強いが故に、デリバリとアウトプットの品質を探求してきましたが、ある時から経営者としてクライアントだけでなく、社員の幸せを考え、こだわるようになりました。御社では「経営方針書(Principle)」*1で案件の選択について定めておられますが、コダワリでも社員の幸せという観点も含め案件を選ぶようにしています。

榊巻:
その考えわかります。というか、とても似てますよね。振り返ると、私も現場好きでクライアントにどのように価値を出すか考えるあまり、社員に厳し過ぎたと思っています。当然クライアントのためであり、良い仕事をするために必要なことですが、厳しくするだけではなく、社員の幸せがクライアントへの価値提供にもつながってくると考えています。

大谷内:
お互い様々な思いと経験を通して変わってきた部分があり、今後も良い意味で変容していきそうですね!

2.拡大を続けるコンサルティング業界の根深い課題と、その中での自社の在り様について

大谷内:
ちょっと話題を変えて、この業界に対する課題感などお持ちですか? 私自身が課題感を持っているので是非お考えをお伺いした上で、ディスカッションできればと思っています。

榊巻:
コンサルティングファームが、本来クライアント自身ができることも含めて何から何までやってしまっているケースと、クライアントに言われたことだけを外部業者的に仕事するだけのケースが非常に多いことを課題と捉えています。完全にどちらかのケースに二極化していると言っても過言ではないと思います。

コンサルティングファームはクライアントが言っている通りに実践するだけではなく、クライアントの本質的な成長や変革を達成するために、コンサルティングファームだからこそできる提案やチャレンジもしていくべきだと思うのです。それには当然コンサルティングファーム側だけでなく、クライアントともパートナーシップをしっかり握って、良い形のプロジェクトを探れるようにしていくべきだと思います。 クライアントにもコンサルティングファームの使い方を学んでもらい、任せれば何でも全部やってくれる会社、言ったことをやってくれる業者という位置づけでなく、もっと上手く使えるようになってくれたら嬉しいですね。

大谷内:
全部お任せします、言ったことだけを作業しておいてのスタンスが極端に強いクライアントの場合、どのようなアプローチを取られておいでですか?

榊巻:
徹底的に議論を重ね、クライアント自身で自分事として考えていただけるようにしていきます。

大谷内:
クライアントが上手くコンサルティングファームを使えていない要因についてはどのようにお考えですか?

榊巻:
先ほどお話ししたこととつながりますが、クライアントが自分事で考えなくなってしまっていることが1つの要因ではあると思います。ただ、その要因を作ってしまったのはコンサルティング業界の問題によるところと考えています。ほとんどのコンサルティングファームが会社規模と売上ありきになってしまい、クライアントの言うことをすべて受けてきてしまったからです。 まずはコンサルティングファームが会社規模と売上ありきとなっている点から適正化していくべきと考えます。我々のような小さなコンサルティングファームが地道に取り組んでいくことで、徐々に正常化していきたいところです。

ところで、コダワリさんとしては拡大や規模に関しての考えや戦略はどのようなものを描いていますか?

考え方に共通点が多いだけでなく、榊巻社長と筆者は年齢も近いこともあり、笑いも交えた活発な対談となった

大谷内:
極端なこと言いますと、弊社は成長しなくてもいいとの考えですね。 成長の結果が何かと探求し、クライアントや社員の満足度や幸福をゴールとしています。そのため、コンサルティング部隊も営業も役員も数字の目標を持たないようにしています。クライアントへコンサルティングすることの目的を常に意識し適切なデリバリを積み上げていき、結果として少しずつ大きくなっています。

榊巻:
弊社でもコンサルタントには数字を追わせないようにしています。数字ではなくてクライアントに適切な提案をすること、するべきであれば撤退という判断もできるようにとの考えです。結果として、営業部門も実質的に数字はなくなっていきました。 拡大戦略を取らないというのは他のコンサルティングファームとまったく異なるものですが、結果としてケンブリッジも右肩上がりの成長につながっています。クライアントが求めてくれている状況に対してさらに価値を提供していきたいですし、大きくなることで新たな能力を獲得し余力をつけることで、新しい事業など、いろいろできるようになっていきたいとは考えています。

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