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2022.03.30

女性社員の定着にはインクルージョンへの取り組みが鍵という調査結果を発表 | ベイン・アンド・カンパニー調査

パンデミックで高まる女性の離職率。定着のカギは帰属意識を高める「インクルージョン」の推進。

べイン・アンド・カンパニーは世界7カ国の企業・組織に属する4,500人以上女性を対象に調査を実施し、職場においてインクルージョン*1を実感できている女性は全体の25%となる結果を発表した。また、パンデミックの期間中、女性は男性よりもかなり高い割合で仕事を辞めている状況の中で、インクルージョンを職場で実感できている女性とそうでない女性とでは辞める可能性に3倍も開きがあるとした。

女性の採用においてもインクルージョンの重要性が高く、調査対象の女性内60%以上が、新しい職場にインクルージョンが実感できる環境を求めているという調査結果が開示されている。

同社は、組織におけるインクルージョン実現のための道筋を3つ示しており、1つ目は経営幹部レベルで文化醸成・社内革新を進めていくこと、2つ目はインターセクショナリティ*2を理解し、組織内の抑圧や差別の様々な要因を整理し、女性がインクルージョンに関する効果的なアクションを明確にすること、3つ目は全ての女性社員がインクルージョンを実感できるように、平等なキャリアパスの提供を組織全体で後押ししていくことが重要としている。

*1 あらゆる人材がその能力を最大限発揮でき、やりがいを感じられるようにする包摂 (厚生労働省委託事業 職場におけるダイバーシティ推進事業報告書 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

*2 人種、階級、ジェンダー、セクシュアリティ、ネイション、アビリティ/ディサビリティ、エスニシティ、年齢などさまざまな要素の交差する権力関係と社会的立場の複雑性を捉える概念 (インターセクショナリティ 株式会社人文書院)

https://www.bain.com/ja/about-bain/media-center/press-releases/2022/The-Fabric-of-Belonging/
(ベイン・アンド・カンパニー プレスリリース)

■執筆者コメント
日本においてもESG経営の一環としてインクルージョンの実現や女性の活躍の為の施策が掲げられている大手企業は近年多く見受けられますが、実際に現場レベルでインクルージョンを実現できている組織はまだまだ少ないのではないでしょうか。組織内のルール変革だけでは意味がなく、価値観や文化を変えていく必要があるものなので、簡単に実現できるものではないのも事実です。しかし、今回の調査では、インクルージョンの達成度と女性の離職率の関連性が示され、改めて企業課題として取り組んでいかなければいけないと感じました。

執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
福岡
https://www.codawari.co.jp/

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