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人材獲得手法「アクハイヤー」とは?コンサル業界の事例も交えてまるっと解説

人材獲得手法「アクハイヤー」とは?コンサル業界の事例も交えてまるっと解説

優秀人材の獲得競争が激化するコンサル業界でも成功事例が増加中

人材不足が深刻化する中、「優秀な人材の獲得」は事業成長を左右するポイントの一つです。そこで注目されているのが「アクハイヤー」という手法。高度IT人材がひしめくシリコンバレーに端を発し、今や様々な業界に広まっています。優秀な人材の獲得という観点ではコンサル業界の課題でもあり、アクハイアリングが使われることもあります。コンサルタントとして、クライアント企業への成長支援の一環として、アクハイアリングの妥当性や有効性について評価するような機会もあります。本記事では、アクハイヤーとは何か、その目的や事例について詳しく解説します。

アクハイヤーとはどういう意味?

アクハイヤーとは、人材やスキル・知見の獲得を目的として企業を買収することを指します。英語では「Acquihire」と綴り、「acquire(買収する)」と「hire(雇用する)」を合わせた造語になります。

ITスタートアップ企業の多いシリコンバレーで、2000年代からアクハイヤーが行われるようになりました。

というのも、優秀なIT人材が集うシリコンバレーでは人材獲得競争が激化しており、求める人材を確保するのは困難です。そのような中、新サービスを迅速に開発するために、関連分野のスタートアップに対してM&Aを行い、手っ取り早く人材や知見を確保する手段が取られるようになったのです。

アクハイヤーの目的

アクハイヤーの目的は、上述の通り優秀な人材の確保です。

一般的にアクハイヤーを行うのは大企業です。大企業であっても、優秀な人材を常に効率よく採用できるわけではなく、一から育成するのでは、熾烈な開発競争に遅れを取ってしまいます。

アクハイヤーでは、急成長しているスタートアップ企業や営業力や技術力をもった企業を買収することで、高度な技術を持つ開発チームなどを獲得し、スピーディな開発やサービス展開が行えます。市場で優位に立つことができれば、すぐに投資費用を回収できるのです。

なお、広義では企業全体の買収を指しますが、狭義ではチームの引き抜きを指す場合もあります。

アクハイヤーの事例

スタートアップのM&Aに長けた企業の一つにGoogle(Alphabet社)が挙げられます。同社は事業戦略として、スタートアップの買収を掲げています。YoutubeやAndroid買収後の快進撃は言わずと知れた話でしょう。また、2010年から2013年前半だけでも約196社の買収を公表しており、同社のアクハイヤーによるシナジー効果への期待が窺えます。

次に、コンサルティング業界で行われたアクハイヤーの最新事例をご紹介します。

キャップジェミニ、BTC買収でDXサービスを強化

2023年6月、キャップジェミニは、クラウド&デジタルサービスプロバイダービッグツリーテクノロジー&コンサルティング(BTC)を買収しました。これは、日本市場におけるDXサービスの強化を目的としたものです。

ベイン、レインメイキングのアジア太平洋部門を買収

2023年7月には、戦略ファームのベイン・アンド・カンパニーが、ベンチャー育成・スタートアップ開発スタジオであるレインメイキングのアジア太平洋部門(Rainmaking APAC)を買収しました。この事例では、両社は独立しながら協業し、APAC地域の新規ビジネス構築・拡大支援サービスを強化していきます。

ここから先は、国内事業会社におけるアクハイヤーの事例を見ていきましょう。

京セラ子会社がAIベンチャーRistを買収

Ristは、AIのディープラーニング技術を使って、製造ラインにおける検査・解析業務負担軽減を目指す企業です。AI市場は技術革新やニーズの高まりが急速である一方、AI人材は不足している傾向にあります。経済産業省の予測によると、AI/IT人材は2030年までに約79万人不足するとされています。(参照:AI人材育成の取組

京セラコミュニケーションシステム株式会社を引受先とする株式割当増資が実施されたことにより、人材獲得の施策を強化して技術力を向上させ、AI事業を拡大することを目標としています。

参照:RistがAI事業のさらなる拡大を目的に、京セラコミュニケーションシステムを引受先とした株主割当増資を実施

日本電通・NDIがシーアール物流と業務提携 DXを推進

次は、日本電通とNDIソリューションズが、岡山県を拠点とする物流ソリューション企業のシーアール物流と業務提携をした事例です。

シーアール物流の主な事業の1つは、荷主(物流業務の依頼者)に対して輸送や保管、情報管理などの業務を受託するサードパーティロジスティクスです。物流コンサルタント機能や物流情報システムによる、包括的なロジスティクスサービスを提供しています。

日本電通・NDIとシーアール物流との業務提携では、双方の技術力を活かして物流ソリューション事業を強化することを目的としています。

参照:業務提携のお知らせ

資生堂がAIベンチャーの米ギアラン社を買収

三つ目の事例は、資生堂による米ギアラン社(Giaran,Inc)の買収です。

ギアラン社は、AI技術を使ってディープラーニング、データマイニング、予測モデリングのアルゴリズムを開発する企業です。同社のシミュレーション技術を、資生堂のポートフォリオ全般に活用することを目的に買収を行いました。

参照:資生堂がアメリカ地域本社を通じて米国ベンチャー企業Giaran Inc.を買収

ファイズが日本システムクリエイトを子会社化

ファイズグループは、サードパーティロジスティクスをはじめとするECソリューションを提供している企業です。日本システムクリエイトは、金融機関向けシステムや情報管理システムの開発の事業を行っています。

ファイズグループが日本システムクリエイトを子会社化することにより、ファイズグループが行っているDX事業を推進することを目的としています。

参照:日本システムクリエイト株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ 

電通がデータアーティスト社を子会社化 AI人材獲得を強化

電通は2018年1月より、AI活用プロジェクト「AI MIRAI」を推進しています。データアーティスト社とは2016年より業務・資本提携をしており、ディープラーニング技術を用いたシステムの共同開発を行ってきました。

2018年2月に行われたデータアーティスト社の子会社化によって、同社を電通のAIソリューション開発部隊とし、同年6月にモンゴル拠点(DDAM)を設立しました。現地で採用を強化して人材確保につとめています。

参照:電通、マーケティング領域のAI開発に強みを持つ「データアーティスト社」を子会社化

ソニーグループ企業が米ゲーム企業バンジー社を買収

最後に紹介するのは、ソニーのグループ企業、ソニー・インタラクティブエンタテインメントがアメリカの大手ゲーム会社バンジー社を買収した事例です。

本買収により、ゲーム開発や人材採用を強化し、IIP(知的財産)を様々なエンタ―テイメントに展開することを目指すほか、バンジー社はかつてマイクロソフト社の傘下にあったことから、マイクロソフトへのけん制の狙いもあったとみられます。

参照:ソニー、米ゲーム会社バンジー買収へ 4100億円

まとめ

企業の買収はさまざまな目的で行われますが、アクハイヤーは技術力と人材を確保するために行われる買収です。Googleや資生堂など大手企業がアクハイヤーを行い、ベンチャー企業やシステム開発企業の技術力と人材確保につとめています。

コンサルタントとして事業成長の支援に携わる場合は、M&Aによる人材獲得というメリットにも着目してみるのも良いでしょう。

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