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2021-05-19
読了まで 5

第3回 コンサルファームと良い関係を築くポイント | クライアント事業会社向け

コンサル活用ノウハウ:良い関係を築くコツを、主に契約締結前におけるチェックポイントを挙げて明記する

いつまでもおんぶに抱っこではいけない、コンサルファームとの付き合い方。継続していれば安心というものでもなく、費用面も含め高いコストが生じていますので、どこまでどう付き合って最適な関係を続けていくかの判断が、非常に重要です。そして、なによりも押さえるべき肝心なポイントは契約締結前にやってきます。

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関係構築のポイント ←今回はこちら

3部立ての最終部となる本稿では、全体的なポイントを列挙した上で、主に契約締結前における重要なポイントについてその詳細を述べていきたいと思います。

1. コンサルファーム(コンサルタント)と良い関係を築くポイント

プロジェクトを遂行していく上で、下記観点に注意しながらコンサルティングファーム(コンサルタント)と関係を築くと、プロジェクトが成功しやすいので、是非参考にしてみてください。

1.1 契約締結前のポイント
・契約前に担当する予定のコンサルタントと顔合わせしサービス内容を説明してもらい、認識の齟齬が無いかと相性を確認する(後述2章:チェックポイント①参照)

・プロジェクトのゴールへ到達するのに対象とする業務とそれに必要なタスクの全体像を教えてもらう(後述3章:チェックポイント②参照)

・それらのタスクの中で、コンサルティングファームとクライアント側の役割分担を明確にしてもらう
※ここでは「ゴールへ到達するために必要なタスク」の明確化がポイントになります。プロジェクトの全体像を説明してもらっても、それはコンサルタントが提供するサービスの説明にすぎません。これではクライアント側にどんなタスクが発生するかを正確に把握することができません。よって、ゴールを達成するために必要なタスクの全体像を把握した上で、コンサルタントによる支援範囲を明らかにしてもらうことが重要になります。

1.2 プロジェクト遂行中のポイント
・意思決定者への報告タイミングを明確にしてもらう
※意思決定者をうまくプロジェクトに巻き込みながら推進することが、プロジェクト成功の近道になるケースが多いです。

・コンサルタントの質が低い又は相性が合わない場合は、コンサルタントを交代してもらいましょう
※大手コンサルティングファームでも人材はピンキリです。優秀なコンサルタントは多く在籍していますが、優秀だからといって必ずしもクライアント側の期待値や相性にマッチするとは限りません。数週間プロジェクトを一緒に回してみて、相性が合わない場合は、コンサルタントを交代してもらいましょう。コンサルティングファームは、契約に記載されている内容の価値を提供することが最も大事ですので、コンサルタントの変更を申し出れば、素早く対応頂ける場合が多いです。

↓上記は一例にすぎませんが、コンサル事のご相談はお気軽にご相談ください
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2. チェックポイント①:営業担当とデリバリ責任者との見解が合致しているかを見極めたほうが良い

大抵の場合、営業担当と実働コンサルタント部隊(デリバリ部隊)が別組織というところもあります。このような場合は特に注意が必要です。

営業担当はコンサルタントと認識を擦りあわせた上で、クライアントに対して提案するのが大原則ではありますが、それにも関わらず認識に齟齬が生じる場合があります。案件内容(特に実現可能性)についてコンサルタントを抜きにして話が進んでしまうケースがよくあります。というのも、営業担当には案件獲得というミッションがあり、特に一つの案件について複数のコンサルティングファームが競合する場合は、より優位に立つためにサービス内容をストレッチして伝えてしまう傾向が多くなります。

そこでクライアント側としては、提案者が営業担当かコンサルタントかを確認し、営業担当であった場合には、提案内容について実際に現場に投入される予定のコンサルタントに直接話を聞くことが大事になります。一般的に、実務を担うコンサルタントの方が、プロジェクト開始後のトラブルを避けたいという誘因が働くためプロジェクト内容について過度な誇張はしないといった傾向があります。

具体的には、業務範囲(支援範囲)・支援期間・取り組み体制や、クライアントが持って行きたい姿が伝わっていないなどのケースがありえます。その中でも、「業務範囲(支援範囲)」については大きな食い違いが取り返しのつかないことになりえるので、次章にてより詳細に言及します。

 

3. チェックポイント②:対象業務範囲は握れており、契約書に明文化されているか?

3.1 業務範囲(支援範囲)について
クライアント側が初めて経験するプロジェクトでは、タスクの全体像をつかめていない場合が多くなります。また、クライアント側からすれば困っているからコンサルタントに依頼しているという側面があると思いますので、コンサルタントがプロジェクト遂行に必要なタスクを一から十まで支援してくれると考えてしまう傾向にあります。

一方で、コンサルタントはプロジェクトの全体像を把握し、自らの業務範囲とクライアントの業務範囲を明確に線引きし、提案書・見積りを作成します。提案書にてコンサルタントが、プロジェクトの全体像、全体のうちどの部分が今回のプロジェクト範囲であるのか、を適切にクライアント側に伝えており、クライアント側もその内容を了解しているならば、問題は生じません。少々分かりにくいと思いますので例示すると、会計システムの刷新プロジェクトだから関連する販売領域も全て対象として取り組んでくれるもの、とクライアント側が思っていたら、そうじゃなかった、というのは「あるある」です。

当方が支援していたお客さまのプロジェクトでも、こんな「あるある」がありました。当プロジェクトでは、大規模案件なのでマルチベンダー方式で領域別にコンサルティングファームに発注しており、当社はそれらを統括するということで途中からPgMO形式で参画しました。そして、契約書や提案書を整理していくと、輸出入業務に関しての業務領域見解が完全に漏れていることが発覚し、発注先コンサルティングファームA社がやってくれるものと思っていたお客さま担当者の発言を前提にA社に聞くもののそのような認識はなく、いきなりプロジェクト課題第一位に躍り出たというわけです。

3.2 契約書について
上記のような認識の齟齬を防ぐためにも業務範囲は契約書に明記しておくことが大原則となります。しかし、プロジェクト開始前に、実施するプロジェクトの内容がすべて詳細に決まっているとは限りません(特に企画・構想策定フェーズ等)。そのため、契約書にはある程度包括的表現(たとえば、「組織再編の検討及び実行の支援」など)で記載せざるを得ない場合があります。

 

4. まとめ

プロジェクトを遂行していく上で、コンサルティングファームもしくはコンサルタントと認識に齟齬が生じていると感じたら、まずは自らが導いた結論(認識に齟齬が生じているため相手方は異なる結論を導いている)の基礎となった前提を、相手方と共有できているかを確認してみるとよいでしょう。「自分の思い込みだった。確認してよかった」ということも多々あります。コンサルタントと同じ前提を基に同じ思考で考えれば同じ結論が導ける(認識の齟齬が解消される)ことでしょう。また、認識の齟齬をトラブルに発展させないために、プロジェクトの各段階で積極的に情報共有を行い、共通認識を築く取り組みをしていくことがとても大事になります。

計3回でお伝えしてきたとおり、難局だからこそコンサルファームに依頼しようとお考えかもしれませんが、依頼して終わりではありません。貴社のプロジェクトが大成功につながることを心より願っております。

↓コンサル会社活用でお悩みの会社さんはこちらまで
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使い方」「選び方」の記事と合わせて読んでいただくと、理解がより深まるかと思います。



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執筆者

大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。
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執筆者

大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。
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