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不景気・不況に弱いコンサル業界で生きる(3) 1コンサルタントに考えてほしい不況対策

不景気・不況に弱いコンサル業界で生きる(3) 1コンサルタントに考えてほしい不況対策

リーマンショッククラスの世界恐慌に対して一個人のコンサルタントがどうすべきか対策を考える

リーマンショック時代のコンサル業界を知らない20代コンサルタントも増えてきました。コンサル業界と不景気に関して全3回の投稿になりますが、今回最終回としてコンサルタントがどうすべきかの対策を記載します。(一部、重複する箇所があり、読みづらいかもしれませんが、ご容赦ください。)

1回目:傾向編
2回目:企業対策編
3回目:コンサルタント対策編 ←今回

リーマンショック時にコンサルに何が起きたか

・大手コンサルファームでも数百人規模のアベイラブル
・コンサル単価の急落(特にSAP、新規事業、人事コンサル)
・昇進、昇給、採用のストップ
・ブティック系ファームに関していうと、サブコン(下請け)のケースが多い場合や、売上が数社に傾きすぎている場合、経営難に陥る。これに輪をかけ成長戦略を取っていたファームはリストラも視野に入れなければならい状況に。
・フリーのコンサルタントに関していうと、外資コンサルや大手も部ディック系ファームも自社要員の稼働を最優先するので、力のないコンサルタントはお役御免に。

例えば、今いまSAP S4/Hanaへの2025年問題があり、SAPコンサルは圧倒的に不足しており、SAPコンサルの単価はうなぎのぼりです。が、リーマンショック時はIT案件の停止、特段SAPといった投資規模の大きいところは軒並みストップとなったので、単価は今でいうところの2分の1あるいはそれ以下になりました。(SAPやIT領域はリーマン時代と時流が異なってきたので、コロナショック時は大丈夫なような気もします。(著者所感))

不景気に強いコンサルティング領域

【ITコンサル】
コロナショックの場合、デジタル化推進が急務となっておりITコンサルはその対象として大きいでしょう。同時に、大手企業のクライアントは、リーマンショック時にIT案件をストップさせ景気回復時の企業成長の阻害要因となった経験から、コロナ下であったとしてもITプロジェクトを即座止めるとはならないような気もします。

【戦略コンサル】
事業の早期見直しも求められるため、瞬間的なブレイン労働力が必要で、戦略コンサルの需要が上がります。ただしこれは長期で担保させるものではありません。また、戦略コンサルでも新規事業といったテーマは中断してしまうのが事実でしょう。

【業務コンサル】
ITが絡まないような業務改善は止まる傾向が強いです。業務に入れるか経営に入れるか迷いましたが、一版販売管理費のコスト削減をテーマにしたコンサルの場合、その需要は当然のことながら上がります。

【人事コンサル】
組織改善系のコンサルはその需要が下がります。また、採用や研修もストップしがちなので、停滞するでしょう。

【中小企業向け経営コンサル】
資金調達が急務となるため、助成金申請等が急速に向上します。

不景気に強い業界

企業編にも書いた通り、医療業界や官公庁や通信・インフラといったところは影響を受けづらいです。コロナの場合、飲食業、教育、イベント業その他これに限らない範囲で影響があります。コンサルタントして業界をどこに特化させるかは悩ましい問題ですね。

不景気前にコンサルタントが取り組むべきポイント

・知識の特異性: 不景気に強い業界、テーマといった専門性

・高度なスキルセットの体得: 戦略性、目的意識、ロジカルシンキング、ファシリテーション能力、ドキュメンテーション能力あげるとキリがありません。
ここはコンサルタントとしてどうあるべきか著者持論ですが、コンサルタント自身高い専門性と知識をもってクライアントでは賄えない領域において成果を出すことにあります。明確なアウトプットが無いような仕事や誰でもできてしまうようなタスクは、コンサルはすべきでは無く、成果に直結するバリューを出してこそコンサルとしての介在価値があると思います。すなわち、誇れる仕事をしていただき、それをするために自らを磨く繰り返しだと思います。7つの習慣とも被る話になりますが、それにつきますので、コンサルにとって向上心の強さというのは下支えになるポイントだと思います。
また、大手ファームと言えども一人ひとりが個人事業主のようなものですので(最近はそうでもないかもしれませんが、不況にともないこうなってしかるべきです)、以下の取り組みも重要です。

・コンサルファーム内での人間、信頼関係: 社内でPJT発足時や人材枯渇時にやはり思い出してもらえることが重要で、それは日々の積み重ねと言えます。

・フリーコンサルの場合、協業ファームとの信頼関係、またそれら関係会社の複数化: フリーランスのコンサルタントとなると、大手クライアントとの直接取引は難しく、ブティック系ファームや仲介会社を通しての契約となります。言わずもがな、信頼関係あってこそですし、そのパイプは一か所ではなく複数あったほうがリスクは分散します。

不景気時にコンサルタントが取り組むべきポイント

前だろうが、不景気時であろうが、取り組み内容は変わらないと思います。

アサインされている場合:
死ぬ気でコミットメントしましょう(根性論ですみません(笑))

アベイラブルの場合:
アベイラブルであったとしても怠けず、刃を研ぎ、人脈を広げる繰り返しが重要と思います。時間があるようなら自分がコンサルタントとしてどうなりたいか、あるいはコンサルではない選択肢もあるかもしれません。立ち止まって考えるのも良いタイミングなので、時間があるからこそ向き合ってみましょう。(そもそも今現在、大手の数十名規模のアベイラブル要員はコロナ影響で在宅ですし、自宅で何をしているのでしょうか…)

フリーのコンサルの場合:
案件模索のためにアクションしましょう。もちろん自分を磨くことも忘れずに!

運営会社では、コンサルタントのキャリアサイクルにフォーカスし、以下のサービスを提供しております。

案件紹介サイト|フリーのコンサルタントやブティック系ファーム向け


コンサル向け転職支援サイト|現役コンサルの事業会社転職、他ファーム転職をお手伝い

最後は宣伝となってしまいましたが、当該記事はちょくちょく更新していきたいと思います。

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執筆者

大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。
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