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コンサル案件の商流、気にしてますか?プライム案件獲得のコツも解説

コンサル案件の商流、気にしてますか?プライム案件獲得のコツも解説

単価だけじゃない?!浅い商流の案件を獲得するメリットとは

コンサルティング案件を探す際に、その案件の商流がどうなっているか、ちゃんと気にされていますか?フリーコンサルとして活動するならば、商流が与える影響を把握しておかないと知らず知らずのうちに損をしていたり、トラブルに巻き込まれたりするかもしれません。今回は、コンサルティング業界における商流について解説すると共に、フリーコンサルにとってメリットがある商流の浅い案件を獲得するためのポイントをお伝えさせていただこうと思いますので、是非ご一読ください。

商流ってなんのこと?

コンサルティング業界における商流について

コンサルティング業界における商流とは、クライアントからコンサルタントに仕事が依頼されるまでの取引上の関係性のことを指します。典型的な商流の例としては、クライアントが発注し、コンサルティングファームが元請となり、その業務を再委託されたエージェントが仲介し、フリーコンサルに仕事が依頼される、という下図のような流れとなります。

※イメージ図:よくある商流の例

大手コンサルファームに所属されている方にとっては、基本的にクライアントから所属ファームが直接請け負った案件に社員として参画されていると思いますので馴染みのない概念かもしれません。ですが、フリーコンサルとして活動する場合、特に大手クライアントの案件がフリーコンサルに直接業務が委託されることは非常に稀(口座開設が難しい等の事由)で、上記のように多重請負の末にフリーコンサルに仕事が依頼されることが多いでしょう。

エージェントのマージンと役割について

エージェントは仲介したフリーコンサルの単価に応じて月額のマージンという形で売上を立てています。マージン率はほとんどの会社が非公開としていますが、一般的な相場としては10~20%程度かと思います。但し、案件の種類や金額規模等で事情は変わりますので、あくまで参考値としてご認識ください。

案件紹介による手数料ならわかるけど、案件開始後に毎月マージンを抜いてその分エージェントは何してくれるの?と疑問に思った方のために、案件参画後のエージェントの主な役割を以下ご紹介しましょう。

●クライアントとの契約手続きにおいて、フリーコンサルが法的に適切な権利を担保できるように交渉してくれる。
●案件のフェーズが進み、業務スコープに変動があった場合でも、過度な業務量がフリーコンサルに割り当てられないように交渉をしてくれる。また、状況によっては業務量が増えれば単価UP交渉をしてくれることもある。
●クライアントからパフォーマンスに関するフィードバックを回収してくれる。もしクライアント側が過度な期待値をもっていれば必要に応じて調整してくれる。また、高い評価が続けば状況によっては単価UP交渉をしてくれることもある。
●参画中案件の終了時期が決まったら、仕事の切れ目がないように先んじて次の案件を探してくれる。
●クライアントとの揉め事が発生してしまった場合には、解決に向けて仲介・サポートしてくれる。

一人活動のフリーコンサルにとって案件業務以外のタスクに時間を取られるのは非常に煩雑に感じるでしょう。また、案件参画後にはクライアントに直接伝えにくいことや聞きにくいことも出てくるのではないでしょうか。

そういった場合でもフリーコンサルが安心して案件業務に集中できるように、しっかりしたエージェントであれば上記のような様々なサポートを行っています。何もせずにマージンもらって稼いでいるわけではないことをご理解いただければと思います。

※エージェントによっては案件紹介するだけでその後は放置、、、という場合も正直ありますが、そこは複数エージェントと付き合っていただきながら見極めていただく必要があります。

ベテランフリーコンサルによる、エージェントとの付き合いについて書かれた記事はこちら▼

業界のタブー“商流飛ばし”

さて、ここで業界のタブーに関するお話をひとつ。フリーコンサルが案件に参画した際、仲介しているエージェントにマージンを抜かれることに納得いかず、クライアントとフリーコンサルタントで直接契約をこっそり結んでしまおう、という発想に至ってしまう方が稀にいます。通称“商流飛ばし”と呼ばれるこの行為、お気持ちは非常にわかりますが、絶対にやめておいた方がよいです。

なぜならエージェントにとっては売上減のみならずクライアントを奪われてしまうことになりますので、商流飛ばしを行うフリーコンサルは不利益をもたらすブラック人材と見做され、敬遠されてしまう可能性があるからです。(そもそも契約上でNGとされている場合がほとんどです)

バレなければ問題ないと思われるかもしれませんがこの業界は案外狭いので意外なところから発覚してしまうものです。そして万が一にも商流飛ばしがバレてしまったときには、協業関係にある他エージェントにもその情報が出回り、いろんなエージェントから相手にされなくなってしまうことも、、、目先の案件でマージン分の収益を上げることができても、将来的な機会損出を考慮すると得策ではありません。

商流の深い浅いとは?商流が浅いと何がいい?

商流の深い浅いについて

冒頭ではよくある商流の流れを紹介しましたが、実態としては3次請けどころか、4次請け5次請けと多重請負構造になってしまうことも珍しくありません。一案件における取引発生回数の多い少ないに対して、商流が深い・商流が浅い、と表現しますが、結論から言うと商流が浅いほうがフリーコンサルにとってメリットが大きいでしょう。

商流が浅い案件のメリット

具体的にどのようなメリットがあるか、以下の通り挙げてみます。

●収益率が高い
単純にエージェントがいればいるほどマージンが抜かれることになりますので、同じ案件でも商流が浅いほうがフリーコンサルに支払われる報酬単価は高くなります。

●クライアントの期待値とフリーコンサルのスキルの乖離が生じにくい
単価の話に近いですが、商流が深い案件はマージンが多く発生しているため、クライアントの支払金額とフリーコンサルの報酬単価に大きな差が生まれてしまいがちです。そうなると、クライアントとしては“この金額払っているのだからこのレベルはやってほしい”という期待値に対して、フリーコンサルがそれに応えられないというトラブルのリスクがあります。商流の浅い案件であれば比較的このギャップは抑えられます。

●クライアントとのコミュニケーションがスムーズ
原則としてクライアントとフリーコンサルのコミュニケーションは、商流上の全エージェントを伝言ゲームのように介して行うことがルールです。エージェントが多すぎると情報伝達に時間がかかりどうしても話が進むのが遅くなってしまいます。また、伝言している内に少しずつニュアンスが変わってしまってトラブルに発展するなんてケースもあります。その点、商流が浅ければよりスピーディで正確な情報伝達が可能です。

このように、商流が浅い案件は多くのメリットがあることをご理解いただけたかと思います。デメリットは正直言ってないと思います。

商流が浅い案件を獲得するには

プライム案件を持っているエージェントとの契約が理想

商流の浅い案件を獲得するためにまず考えられる方法としては、ご自身で営業活動を行って直接クライアントとの契約を獲得することと思われるかもしれませんが、一切エージェントを挟まないとなると、エージェントによるサポート(第1章参照)が受けられなりますし、そもそも大手クライアントの場合はフリーコンサルとして取引を行うこと自体が難しいものです。

よって、基本的には何らかのエージェントを経由して案件をお探しすることをお勧めします。そして、エージェント経由前提で商流が浅い案件を獲得しようとするならば、下図のようにプライム案件(元請として受注する案件のこと)を保有しているエージェントとの契約がフリーコンサルにとっての理想系となるでしょう。

※イメージ図:フリーコンサルにとって理想的な商流

フリーコンサルがコンスタントに案件を獲得する方法についてはこちら▼

プライム案件を保有しているエージェントの探し方

近年エージェントの数も非常に多くなってきていますので、プライム案件を持っているエージェントを探すのも一苦労ですよね。そこで、おおよそ目星をつけるためのポイントを二つほどご紹介します。

●コンサルファーム出身者が運営している
大手コンサルファーム出身者が自身でコンサルファームを立上げ、コンサル人材確保のためにエージェント事業を行うパターンは非常に多く、こういった企業は代表者が持っているコネクションを活かしてプライム案件を獲得している可能性が高いです。

案件紹介サービスのカオスマップ(運営会社の代表者の出身企業別)はこちら▼

●公開されている案件の難易度と単価のバランスが取れている
商流が浅いことのメリットの話と重複しますが、商流が深い案件は業務難易度と単価相場が不釣り合いになりがちです。Web上で案件情報が公開されていることも多いので、エージェントがどんな案件をどんな相場で出しているか、見極めてみてください。

弊社サービス コンサルパートナーズの高単価案件をピックアップしました▼

(詳細はこちらまでお問い合わせください)

商流の深さを探るには・・・

エージェントから紹介された案件の商流が分からなければ、エージェントにストレートに質問してしまっても問題ありません。基本的には普通に答えてくれるでしょう。(但し、クライアント特定につながりそうな質問は“商流飛ばし”を狙っていると誤解されかねないので控えましょう。)もし答えてくれない場合は、案件の詳細(業務内容や背景等)について踏み込んで質問してください。商流が浅ければエージェントがちゃんと答えられるはずですが、詳細を把握していないということは商流が深く、持っている情報が限定的なのかもしれません。

まとめ

ここまで、商流が浅いことのメリットと、商流が浅い案件を獲得するためにはプライム案件を持っているエージェントを活用することが効果的であることをお伝えさせていただきました。ただ、プライム案件は人気が高く、募集があってもすぐに埋まってしまうのが実態です。

また、エージェントとしてはクライアントとの信頼関係を崩さないようにプライム案件の人材調達はより慎重に行いますので、実績があり信用できるフリーコンサルを優先的にアプライします。ですので、特に最初のうちは4次請け5次請けといった案件に入ることもあるかと思いますが、実績作りの期間と割り切っていただくしかありません。商流が深い案件に入っていたとしても、契約しているエージェントのサポートが満足できるものであり、プライム案件も保有していそうであれば、継続的に関係性を保ち続けてください。それが商流の浅い案件を獲得する秘訣となります。

弊社においても、プライム案件や独自商流の魅力的な案件を多く保有しております。案件紹介だけでなくフリーコンサルとして何かご相談があれば、下記のコンサルパートナーズよりお気軽にお問合せください。

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執筆者

福岡 靖人
福岡 靖人コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
事業会社にて企画管理関連のキャリアを積んだ後、コダワリに中途入社。チームのためなら何でもこなす、営業部の汗っかき。プライベートでは音楽と猫を愛するインドア人間。
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