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NEW 2019.12.02

そもそもSAPってなんやねん? vol.1(そもそも編)

「SAP導入案件」や「SAP S/4HANAの経験者いない?」など、コンサル業界ではSAPというワードをよく耳にすることがあると思います。コンサルタントでもSAPについては概ね理解しているとは言え、システム関連領域(特にERP領域)にスペシャリティを有していなければ「SAPってなんだ?」という方も意外といるのではないでしょうか。
今回は、そんなSAPについて簡単にご説明していきたいと思います。vol.1とvol.2(4.SAPの代表的なモジュール一覧 5.SAP 2025年問題とは 6.最近のSAPコンサル需要の多さ を予定)に分けて掲載していきます。

そもそもSAPとは何か?

【会社名と製品名がSAPと呼ばれる】
SAPとは、ドイツのヴァルドルフ(バーデン)に拠点を置く、ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社であり、正式名称は「SAP SE」といいます。SAPは「Systemanalyse und Programmentwicklung(システム分析とプログラム開発)」の略です。
売上高は競合比較でみると、Microsoft社、IBM社、Oracle社に次ぐ世界第4位につけており、特にERPパッケージ(統合基幹業務システム)と呼ばれるソフトウェアのシェアでは業界NO.1の最大手企業となっています。
同社の製品は’’SAP ERP’’など、企業名を冠しており、冒頭の「SAP導入」となるとSAP社のERPパッケージの導入を示すことが大半です。
そのため、「SAP社のERPパッケージである’’SAP ERP’’の導入」が正しい表現となります。

【SAPはERPだけではない】
SAP社はERPパッケージ以外にもソリューションを提供しており、例えばHCM (Human Capital Management)システムとして知られる“SAP SuccessFactors“などがあります。この場合は、”SAP SuccessFactors“導入案件などと呼ばれる傾向にあると感じでおります。

上記のように、SAPは様々な製品で構成されているため、コンサル業界は一言で「SAP導入」の一言で終わらせてしまうことが多いです。
SAP社の全システムについて言及していくと途方もないことになりますので、本記事ではSAP社のERPパッケージにフォーカスして言及してまいります。以後、“SAP”と記載された箇所は、「SAPのERP」を指します。

そもそもERPパッケージとは?

SAPの話をする前に、ERPパッケージ(統合基幹業務システム)ってなんやねん?という声が聞こえてきそうなので、こちらにも軽く触れておこうと思います。

【ERPとは部門機能を一元管理し、経営戦略に生かせるソフトウェア】
ERPとは「Enterprise Resources Planning」 の略であり、企業を運営していく上で、必要なリソースである「ヒト、モノ、カネ、情報」など、そういった莫大なデータを一元化し、リアルタイムで情報を取り出せるようになることで経営状況を正確に把握し、タイムリーな「戦略の立て直し」が可能になるという概念です。
さらに、データを一元管理することにより「業務の効率化」や「他部署同士のデータ連携がスピーディー化する」等のメリットもあります。さらに、旧体制のシステム状況によっては「大幅なコストダウン」が見込める可能性もあります。
これらを実現するための統合型ソフトウェアをERPパッケージといいます。
一般的にERPパッケージでは、導入する各部門(例えば「財務会計」「管理会計」「販売管理」「在庫購買管理」「生産計画/管理」など)に対応する機能を持たせたモジュールを設けています。
この組み合わせを変えることで、企業の業態に合った独自のパッケージ導入が出来る訳です。

大手企業ともなれば、運用データが従来のシステムでは管理しきれないほどの量になっている企業も多く「ERPの刷新を急務としている」というご相談もよくいただきます。

なぜSAPが売れてきたのか?

SAPがなぜ業界NO.1のシェアを保持し続けられているのか?
それは時系列で追いかけるとよくわかります。

【1970年代~】
<創成期>
まず、ERPにおいて世界初のソフトウェア製品というのが、1973年に登場したSAP社の“SAP R/1”にあたります。
製品の評価は高く、パラメータ変更のみで企業ごとに合わせた導入が可能なソフトウェアとして、大手企業を中心に少しずつ導入されていきました。

その後、ほどなくして“SAP R/2”がリリースされます。多言語・多通貨などに対応した同製品は、ヨーロッパを中心に着実にシェアを増やしていきます。機能としても、会計、製造プロセス、在庫管理、人事など、モジュールを統合したパッケージとなり、この時点で今のサービスに近い形となりました。

【1990年代~】
<成長期>
1990年代に入るとコンピュータのクライアント・サーバ型の登場により、企業のコンピュータ普及が爆発的に伸び始めます。
その頃の海外企業はBPR(業務プロセスの変革)への取り組みが活発化していた時期で、ERPパッケージはBPRを実現するためのツールとして注目されました。Oracle社をはじめとする競合企業が、ERP市場に参入し始めたのも同じ頃になります。
しかしながら、SAP社のパイオニアとしてのアドバンテージは強く、1993年にクライアント・サーバ型に対応した“SAP R/3”をリリースしたことにより業界での地位を不動のものにします。“SAP R/3”は、WindowsやUNIXなど複数のプラットフォームに対応したことにより汎用性が高まり、全く新しい顧客層を取り込むことに成功したのです。

さらに、他社とはスキームの違いにも優位性がありました。
ERPパッケージは、各社様々なモジュールの開発が行われており、ある一定の機能を持たせることが一般的です。
そのため、業務プロセスが流動的に変化していくと、業務とシステムに矛盾が生じ、「追加予算でアドオン開発」という事態になることが往々にしてあります。そうなると「本当に自社の業務プロセスに合わせて開発を進めるべきなのか?」など、様々な課題が生まれ、かつイタチごっことなってしまいます。

SAPは、モジュールの機能そのものが業務プロセス(ベストプラクティス)になる前提で開発されているため、導入の際にSAPに合わせたBPRを行うことで、業務とシステムの整合性が常に保たれるようになります。業務自体をシステムに合わせるという考え方です。

また、SAP R/3は、「ABAP」という独自のプログラミング言語を用いて開発されており、ABAPerと呼ばれる専門の技術者がいれば、アドオン開発も可能であり、追加開発の要望にも答えられる強みがありました。
(ABAPは現行モデルのSAP ERPや最新のSAP S/4HANAにも受け継がれております)

こうして他社との差別化に成功したSAP R/3は、「業界史上もっとも有名なERPパッケージ」と呼ばれる製品となりました。

【2000年代~】
<成熟期>
そして、2005年に現行モデルのSAP ERPをリリースします。
同製品は、SAP R/3のモジュールをさらに充実させ、あらゆる業種・業界に対応できるよう開発されました。

現在、“SAP ERP”はERPパッケージとして世界でもっとも導入されており、「グローバルスタンダード」と呼ばれるほどになっております。それは「SAPを導入することは、世界的な視点で優良企業と認められる」ということも意味するようになっています。
このように、導入自体に付加価値があることも、SAPを導入する企業が後を絶たない大きな要因となっているのです。

今回のvol.1(そもそも編)に続き次回は以下各項目について言及してまいります。
 4.SAPの代表的なモジュール一覧
 5.SAP 2025年問題とは
 6.最近のSAPコンサル需要の多さ

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執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
営業 谷藤
https://www.codawari.co.jp/

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