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SAP認定コンサルタント資格とは?取得方法から勉強方法まで徹底解説!

SAP認定コンサルタント資格とは?取得方法から勉強方法まで徹底解説!

SAPコンサルが取得するべき資格の種類や勉強方法とは?

ERP製品のグローバルスタンダード「SAP」。圧倒的なシェアを背景に、導入やカスタマイズ支援、業務改善の提案を行う「SAPコンサルタント」の需要は高く、今後さらにその傾向は強まるでしょう。今回は、SAPコンサルシリーズの第3弾として、SAP人材が取得しておきたい「SAP認定コンサルタント資格」について解説します。

~SAPってなんやねん?シリーズ~
vol1. そもそもSAPとは?
vol2. SAPコンサル需要が続く理由とは?
vol3. SAPグローバル認定資格について解説 ←今回

SAPコンサタントを目指している方はぜひ最後までお読みください。SAP認定資格をはじめとする資格取得の推進を担当している企業の方もご参考にしていただければと考えております。

SAP認定コンサルタント資格とは?

SAP認定コンサルタント資格とは、SAP社が提供している公式の認定資格です。認定コンサルタント資格を取得すると、SAP製品に関する知識やスキルがあることを証明できます。

まずはSAP認定コンサルタント資格について知るために、以下の項目について解説します。

資格の種類

SAP認定コンサルタントの資格はソリューションのリリースごとに分かれており、全部で150種類以上あります。目的ごとに分けると、以下の3種類に分類されます。

分類 説明
アプリケーションコンサルタント 

業務系アプリケーションのSAPコンサルタント向けの資格。
人事や会計、財務、購買といった業務を最適化するためのSAP導入の知識やスキルを証明できる。企業の業務改善をするビジネスコンサルタントにおすすめ。

デベロップメントコンサルタント プログラマーやエンジニア向けの資格。
アプリケーション開発のスキルを証明できる。
テクノロジーコンサルタント インフラエンジニア向けの資格。
ERPパッケージの導入をスムーズに行えることや、SAPシステムの技術的な問題解決に携われることを証明できる。

資格のレベル

SAPの認定資格をレベル別にすると、以下の3つに分類されます。

レベル 説明
アソシエイト  基本的な知識やスキルを問われる試験。
スペシャリスト    アソシエイトに加えてより具体的な知識やスキルを求められる試験。
プロフェッショナル     実際のプロジェクトや業務に関する実践的な知識のほか、SAPソリューションに対する深い知識を求められる試験。最も難易度が高い。

2022年10月時点でスペシャリストの試験は8つ、プロフェッショナルは6つ、それ以外はすべてアソシエイトです。

資格取得数・資格者数

SAPの認定資格の中で、人気があるのはどの資格でしょうか。SAP認定資格取得数(2021年4月末までのデータ)をもとに、表とグラフにしました。

認定資格名 取得者数
SAP S/4HANA   8,685  
SAP ERP 5,323
SuccessFactors 1,289
Technology 862
Procurement(Ariba/SRM) 507
Analytics 426
SAP HANA 391
SAP CP 387

sap認定資格取得者のデータをもとに作成)

第4世代のERP製品であるSAP S/4HANAが最も取得数が多く、S/4HANAの前世代であるSAP ERPの資格取得数が2番目に多いです。

主なコンサルファームにおいても、SAP S/4HANAの資格取得者数の割合が高くなっています。

パートナー別SAP認定コンサルタント資格取得数・資格者数を元に作成。社名は略称)

資格の有効期限

SAP認定コンサルタントの資格に期限はなく、該当のSAP製品のバージョンが存在する限り有効です。

取得すべきは SAP S/4 HANA の認定資格?

これからSAPコンサルタントの認定資格を取るのであれば、SAP S/4HANAの資格がおすすめです。「資格取得数・資格者数」のグラフで示した通り、SAP S/4HANAの取得者数が最も多く、今後もSAP S/4HANAの需要は高まっていくと予測されます。

現在、日本でSAP ERPを導入している企業は2,000社以上(情報元:日経XTECH)に及ぶと言われていますが、2027年にSAP ERPのサポートが終了し、SAP S/4HANAへの移行が推奨されています。これを「2027年問題」と言い、SAP ERPを導入している企業はサポート終了までに対応しなければなりません。

SAP S/4HANAの認定資格は数十種類にも及びます。どのモジュールの資格を取得するか迷う場合は、案件数の多さで選ぶとよいでしょう。案件を獲得しやすくなり、収入アップやキャリア形成に役立ちます。

案件数の多いモジュールを、当社が独自に調べてランキングにしました。資格を選ぶ際の参考にしてみてください。

SAP認定コンサルタント資格を取得するメリット

SAP認定コンサルタント資格の取得には、以下の3つのメリットがあります。

SAP認定コンサルタントとしてグローバルで認定される

SAPの認定コンサルタントはグローバルで認定される資格のため、海外の案件獲得や実績作りに役立てることができます。

SAPは世界中で導入されているERP製品であり、SAPの認定コンサルタント資格はグローバルで通用する資格です。海外企業や外資系企業での案件で役立つほか、海外での就職や海外支社への赴任など、自分自身のキャリアに活かせます。

収入アップ・キャリアアップにつながる

SAPの認定コンサルタント資格を取得することで、収入アップやキャリアアップにつながるという点もメリットです。

SAP社が発表しているデータでは、認定資格がプロモーションやキャリアに有効であるとの回答が61%にのぼるという調査結果を出しています。(参照:SAP Certification

資格を取得することで知識やスキルを証明でき、案件獲得や就職の際に報酬アップの交渉材料として使えます。資格取得のうえ実務経験を積み重ねれば、より強みになるでしょう。

SAPの案件を多く持つコンサルファームの場合は、認定資格の取得を推奨及び支援しているケースが多くあり、取得後に難易度の高いSAP案件を経験していくことでさらなるキャリアアップにつなげることもできます。

案件獲得につながる

フリーランスのコンサルタントの方にとっては、認定資格の取得で、案件獲得がしやすくなるというメリットもあります。

認定資格を取得すれば、名刺に記載したりデジタルバッジをSNSやホームページに掲載したりして顧客にアピールすることが可能です。SAP資格取得が条件の案件にも応募できるので、案件の選択肢が広がります。

SAP認定コンサルタント資格試験について

SAP認定コンサルタント資格の概要と、受験するための手順について解説します。

試験概要

SAP認定コンサルタント資格の試験概要は、以下の通りです。

  受検方法     オンライン  
受験日時 24時間365日受験可能(オンライン受験のため)
受験費用

1回受験:35,464円(税込)
6回受験:88,654円(税込)

言語

日本語、英語など
(試験によっては日本語で受験できないものもあり)

受験結果 受験後、その場で通知

SAPの認定試験一覧ページで、該当の試験について「詳細」をクリックすると、各試験について以下の内容を確認できます。資格の種類や金額等については、SAPのWebサイトでの確認、もしくはお問合せをお願いいたします。

  • 説明:資格取得で証明できるスキルの内容
  • 注意事項:推奨事項や禁止事項
  • 出題範囲:出題される可能性があるトピックと出題量。そのトピックを学べるトレーニングコース

受験方法

SAPの認定コンサルタント試験は、以下の手順で受験することができます。

  1. SAP公式サイトのCertification Hubからチケットを購入
  2. 受けたい試験のページから受験予約
  3. 予約Certification Hubからオンラインで受験(不正防止のため、Webカメラをつないで本人確認する必要あり)

受験費用

受験費用は、受験チケットを購入することで支払います。チケットは、受験回数別に以下の2種類があります。

  • 1回分の受験チケット:35,464円(税込)
  • 6回分の受験チケット:88,654円(税込)

どちらのチケットも、有効期間は1年間です。

SAP認定コンサルタント資格取得に向けた勉強方法

SAP認定コンサルタント資格を取得するためには、2通りの方法があります。

それぞれの勉強方法について解説します。

【公式トレーニング】SAPのアカデミーに通う

勉強方法1つ目は「SAPのアカデミーに通う」という方法です。SAP社以外に、外部認定パートナーが主催するアカデミーもありますが、基本的に期間も費用もSAP社主催と同程度となります。

財務会計(FI)、管理会計(CO)、販売管理(SD)に絞ってSAPアカデミーのトレーニングを調べてみると、それぞれバラツキはあるものの2ヶ月に一度程度は開講されており、スケジュール調整次第でプロジェクトの合間に受講することはできそうです。2つのコースがセットになっており、2つ受講すると合計で19日から20日を要するトレーニングとなっています。

気になる費用についてですが、バラツキはあるもののそれぞれ120万円強程度かかる模様です。正直、個人で受けるにはなかなか難しい費用感と言えるかもしれません。

さらに、財務会計のコンサルタント育成トレーニングは、前提知識として “会計基礎講座SAP編” の受講が推奨されているなどと、対象業務領域の知識や経験によってはプラスアルファも見込む必要があるかもしれません。

【独学】e-Learning(Udemy等)や参考書で学ぶ

e-Learningや参考書などを使って、独学でSAP認定試験の勉強をするという方法もあります。

SAP社が提供しているe-Learningには、以下のようなものがあります。

また、Udemyなどのe-Learningプラットフォームで教材を見つけて勉強するのもおすすめです。参考書で学ぶ場合は、SAP社が提供している公式の書籍がありますが、すべて英語です。(参照:SAP PRESS)また、「SAP認定試験対策シリーズ」など日本語の問題集もありますので、ぜひ探してみてください。

SAP取得者が多いファームランキング

SAP認定資格の取得者が多いファームをランキングにしました。転職や求人検索の参考にしてみてください。

順位 企業名 取得者総計
1位 アビームコンサルティング* 2,856
2位 アクセンチュア 1,680
3位 富士通* 1,411
4位 日本アイ・ビー・エム* 771
5位 日立製作所* 708
6位 デロイト トーマツ コンサルティング* 785
7位 PwCコンサルティング 666
8位 NTT データ* 614

*グループ全体での総計
(引用:パートナー別SAP認定コンサルタント資格取得数・資格者数

まとめ

SAP認定コンサルタント資格は、SAPに関する知識やスキルを証明する資格であり、グローバルでも通用するものです。SAP案件やSAP求人においてSAP認定資格が必須となることはなかなかありませんが、歓迎要件に該当します。参画確率、もしくは転職成功率が上がる事は間違いないでしょう。今後のキャリアアップや収入アップのため、ぜひ取得を検討してみてください。

おすすめの資格は、SAP S/4HANAに関する資格です。SAP S/4HANAの資格は取得者数が多く人気の資格で、2027年問題で需要が高まると予想されています。

勉強方法は、SAP社が提供しているSAPアカデミーに通う方法と、e-Learningや参考書で独学する方法があります。しかし、費用に加え難易度が高いので、独学はあまり現実的ではないでしょう。

一番良いのはSAPプロジェクトに参加して経験を積むことです。SAP未経験であったとしても、所属している会社でチャンスがあれば積極的にチャレンジしてみましょう。また、資格取得補助制度がある会社で資格取得を目指す方法もあります。SAP支援を行うコンサルファームでは資格取得を支援しているケースが多いため、転職も選択肢の一つとなります。

 当社ではSAP人材として今後のキャリアを形成する方向けの支援を行っていますので、ぜひお気軽にお問合せください。

◆SAP領域でのスキルアップ転職・経験を生かした転職をお考えの方向け「Consul Career
◆SAP案件をお探しのフリーランスコンサルタントの方向け「コンサルパートナーズ



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執筆者

山中 悠太郎
山中 悠太郎コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルキャリアカンパニー
外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。
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執筆者

山中 悠太郎
山中 悠太郎コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルキャリアカンパニー
外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。

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