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新卒コンサルにおすすめの本 ~同期に差がつく11冊~|書籍紹介シリーズ

現役の若手コンサルが、実際に読んで役に立った11冊をご紹介。社会人1年目のコンサル必読の本を選びました。
早いもので、今年も4月を迎えております。
今年からコンサルファームに入社した新卒新人コンサルの方に向け、読んでもらいたい書籍をご紹介します。
会社の研修や実際にプロジェクトに参画し、実践的な経験をすることで自身の知識・スキル向上を図れますが、それらの経験をより効率よく身につけるには、自ら学ぶことも重要です。
今回ご紹介させていただく書籍は、「マインド」「スキル」「知識」「IT」の4つのカテゴリーにおいて、まずは読んでもらいたい(読ませたい)書籍となります。
「IT」をカテゴリーに加えている理由は、新卒でコンサルファームに入社したコンサルタントは、システム開発のPMOなどIT領域の案件にアサインされるケースが多いことを考慮しているためです。アサイン前にIT関連の知識を習得しておくことをおすすめします。
~新人コンサルへの推薦図書シリーズ ~
- 新卒コンサルにおすすめの本 ~同期に差がつく11冊編~ ←今回
- 新人コンサルに読んでもらいたい本 ~上級編~
- 新人コンサルに読んでもらいたい本 ~メタ思考も鍛える編~
【マインド】
完訳 7つの習慣 人格主義の回復
著: スティーブン・R・コヴィー
出版社: キングベアー出版
本書は言わずと知れた世界的ベストセラーとなっているビジネス書で、成功者と呼ばれる人々の共通点を見出し、成功するためにはどうしたらよいかを解説した書籍です。具体的な技術論ではなく、どのような環境でも成功に近づける再現性の高いマインドや考え方などが説明されており、コンサルタントとしての羅針盤となるような内容となっております。
コンサルタントは自分自身が商品であり、どのような環境においても成果を出し、成長し続けることが求められます。時代や国・クライアントの社風が変わったとしても、十分に自分の能力を発揮し成長し続けたい方は必読の一冊です。コンサルファームに限らず、様々な会社での推薦図書となっており、当社の新入社員研修でも取り入れている一冊となります。
マッキンゼー式 世界最強の仕事術(←スキル面も含む)
著: イーサン・M. ラジエル
出版社: 英治出版
1人前のコンサルタントとしての在り方や考え方、問題解決を行うための技術的な方法論が具体的に記載されており、日々のプロジェクトワークに落とし込みやすいような内容となっております。
マインド・スキルの両方について言及されており、プロのコンサルタント像をイメージしやすい内容となっております。ロールモデルとして非常に参考となる一冊です。
【スキル】
ロジカル・シンキング (Best solution)
著: 照屋 華子、岡田 恵子
出版社: 東洋経済新報社
本書は、論理的にメッセージを伝えるためのポイントが凝縮された一冊となっております。ロジカルシンキングに重要な「MECE」「So What?/Why So?(ピラミッドストラクチャー)」「並列型/解説型」といった技術が分かりやすく解説されています。
コンサルタントは形のないものを売る職業であり、評価対象は分析結果や提案書等のアウトプットのみになります。また、そのアウトプットは相手に伝わり納得を得られるものでなければ価値はありません。ロジカルシンキングが実践できていないと、上記のような価値のあるアウトプットは難しくなります。特に新卒においては個人差が激しくあり、教えなくてもできる新入社員もいれば、1年経っても理解・実践できていない新入社員もいる感じです。早期から価値あるアウトプットを行うために、是非読んでおきたい1冊です。
超時短! 魔法のExcelショートカットキー
著: 大村 あつし
出版社: 秀和システム
本書はエクセルのショートカットキーを紹介しています。ショートカットキーの中にはキーの組み合わせが難解なものもありますが、本書では、記憶術や頭文字・イメージイラスト等を用いて忘れないようにする工夫が記載されており、ショートカットキーの記憶及び定着に非常に効果的です。
コンサルタントは膨大且つマルチなタスクシーンに置かれる機会が多く、スピーディーに作業を進めることが要求されます。いかに作業的な時間を減らし、考えることに時間を回すかは物凄く重要です。エクセル操作はパートナークラスになっても生じることはありますので、若いうちから効率化のスキルを身に付けてしまい、時間を有効的に使えるようにしてください。また、若手のうちは、プロジェクタに画面を映しながらエクセル更新といったシーンもあります。この時にチンタラと作業をしていては、お客から「こいつ仕事遅いな…大丈夫か?」と思われるのは必至です。対してショートカットを駆使し迅速に作業した場合、「おぉ、コンサルすげえ」となるわけで、スキルだけでもこう思われるよう、早いうちに習得してしまいましょう。
学び効率が最大化するインプット大全
著: 樺沢紫苑
出版社: サンクチュアリ出版
本書では、インプットした情報をアウトプット可能な知識として定着させるための技術が解説されています。また、自身の成長につながる情報(インプット)との接し方について、聞く・見る・読むといったインプット手法毎に解説されています。
コンサルタントにとってプロジェクトの最初のタスクはプロジェクトの基本情報のキャッチアップにおのずとなってきますが、先輩コンサルタントと比べ、PJ経験や知識が乏しいので、新人コンサルタントにとってはこのキャッチアップこそが最初の壁といえるでしょう。効率の良いインプットの技術を習得し、理解後のプロセス・アウトプットに早期に繋げるためにもお勧めの一冊です。新人コンサルあるあるが、「分かったつもり」という「つもり病」です。そうならないための一冊です。
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
著: ロバート・B・チャルディーニ
出版社: 誠信書房
「どのような要因で人が行動するのか?」といった疑問に対して、行動心理学の観点から解説されております。様々な承諾誘導のテクニックや考察を心理的原理と共に解説されており、理論と実践的なスキルの双方を身に着けられる内容となっております。
コンサルタントが素晴らしいアクションプランを作成しても、コンサルタントだけでクライアントの課題を解決することはできません。プロジェクトメンバ外のクライアントも含め周囲を巻き込み、業務改革や問題解決をしていくスキルはコンサルタントの生命線とも言えます。問題を提起することは簡単なケースであっても、実際の改革には「ヒト」という大きな壁があることが大半です。ヒトを動かし、改革していくことはコンサルのみならず、ビジネスマン・経営者、なんであろうが問われるところであり、身に付けて損はありません。
人を動かす[超]書き方トレーニング 劇的な成果が手に入る驚異の作文術
著: 苫米地 英人
出版社: ソフトバンククリエイティブ
本書は、「書くとは何か?」という文章の意義からはじまり、いかなる場面でも対応できる再現性の高い書く技術について、わかりやすく解説されています。また、書く技術を向上させるためのトレーニングシートが含まれており、具体的な練習方法についても言及されています。
インプットはインプット大全で身に付けていただければよいと思いますが、肝心のアウトプットで新卒コンサルがはまるのが、パワポの絵描きとかよりも文章(日本語)です。新卒あるあるで、自分ではわかるつもりで書いても、第三者は全く分からない…何言いたいの?と先輩から言われるのは常です。さらに踏み込んで言うと、きれいな文章を書くのがゴールではなく、その文章からどういったアクションをしてもらうかがゴールです。人を動かすにはまず腑に落ちて理解してもらう必要があり、その点是非実践できるようになってください。
PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則
著:松上 純一郎
出版社:技術評論社
本書は、パワーポイントで「分かりやすく、論理的で、説得力のある」資料を作成する際のルール・考え方・テクニック等について解説している書籍です。
資料を作り始める前にどの様な資料を作成するかを考える段階から、資料を配布・プレゼンを行うまでの流れをそれぞれステップに分け解説しています。
それぞれのステップにおいて、資料作成のシチュエーションも解説しているため、まだ実務を知らない新卒の方にはイメージしやすく、非常に分かりやすいと思います。
【知識】
90分でわかる会社のしくみ
著: 八巻 優悦
出版社: かんき出版
本書では、「そもそも会社とはなんぞや?」から入り、社内の機能や役割等、基本的な会社の仕組みが体系立てて解説されています。
これまで理解したつもりや、うろ覚えで誤魔化していたような“恥ずかしくて人には聞けない“基礎的な内容が分かり易く記載されております。
新卒であっても、クライアントやPJメンバ等様々な方と話す機会は多いものです。最低限話についていけるレベルのインプットを得るのにちょうどいい一冊となっています。
【IT】
この1冊ですべてわかる 新版 ITコンサルティングの基本
著:克元 亮
出版社:日本実業出版社
本書は、ITコンサルティングについて解説した書籍で、SEとITコンサルタントの違いや、ITコンサルタントの仕事・やりがいについて解説しております。
ITコンサルタントでなくとも、新人コンサルはIT案件へのアサインが見込まれますので、実業務に入る前にIT案件におけるコンサルタントの役割・期待値について把握することで、プロジェクトにアサインされた際に、そのプロジェクトでの自分の役割・期待値を理解することができます。
また、IT領域の案件において求められるスキルも紹介しているため、現時点で何を勉強すればよいかを把握することができます。
ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本 第5版
著:三好 康之,ITのプロ46
出版社:翔泳社
本書は、ITエンジニアのシステム開発時に必要な業務知識について解説した書籍です。「コンサルなのに、ITエンジニア向けの書籍を紹介するの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、既述の通り、ITに関連する知識は必要なものとなります。
さらに業務?と思われるかもしれませんが、スクラッチ開発にせよパッケージ導入にせよ、一般的な業務についての知識がないとプロジェクトメンバともクライアントとも適切なコミュニケーションを取ることができません。本書は業務に紐づく形で関連の必要な知識・用語を多くインプットできるため必読です。
以上となります。こんなスキル向上にお薦めの書籍は?等々、ご要望などあればFacebookでメッセージいただければと思います。
↓また、こちらも是非ご一読ください。
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執筆者

- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー
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- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー