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今更聞けない「コンサル」って何?という方向け|巷に溢れるコンサルタントという職業を解き明かす

今更聞けない「コンサル」って何?という方向け|巷に溢れるコンサルタントという職業を解き明かす

コンサルタントって怪しい?結局なにする人なの?なぜコンサルって良く分からないのか?

「コンサルタント」または「コンサルティング」という言葉は便利なあまりに、多岐にわたるシーンで耳にするようになりました。一方で、職業を名乗った際に「コンサル?なにそれ?」と反応されることもあります。私自身、毎度説明するのが面倒臭く(きちんと説明することなどほぼほぼないが)、その上に巷の怪しいコンサル業をインプットにされて変な誤解をされても嫌なので、「このサイト見ておいて」で済ませられるよう筆を取ります。

コンサルがよく分からないと言う人や、色んなコンサルが混同してしまい気持ち悪く感じている方は、この記事を読めば、コンサルってどんな職業なのかが誤解なく理解できるようになります。またコンサルに興味を持つ学生や、転職活動中の方にも、入社後に絶望しないためにもぜひ読んでいただきたいです。

歴史から見るコンサルタント

「コンサルタント」という言葉は、ラテン語の「consultare」に由来しています。この単語は「相談する」「助言する」という意味を持っており、これが英語の「consult」に繋がります。これらの語根は、意見を求めたり、専門的なアドバイスを提供する行為に関連しており、今日のコンサルタントが持つ役割と密接に関連しています。

この用語自体は、20世紀に入ってからビジネスや専門的なアドバイスを提供する職業の代名詞として一般化し、特に経営や技術、法律などの分野で専門的な知識や意見を提供する人々を指す言葉として用いられるようになりました。コンサルタントは、クライアントの問題解決や目標達成をサポートするための戦略的な助言を提供する役割を担っています。

世界、および日本におけるコンサルの始まりについては、以下の記事に記されているので、こちらをお読みください。

世の中にある色んなコンサルタント(コンサルティング)

何となくコンサルの由来がわかったところで、いま現在「コンサルタント」という言葉がどのくらい広義でどういった職業に使われている言葉なのかを調査してみました。

以下は、グーグル検索をはじめ、XやInstagramなどの各種SNSで〇〇コンサルをキーワードとして抽出した職業名です。この記事では便宜上、「特殊コンサルタント」と呼称します。

(順不同)
ママ起業コンサル/iPhoneリペアコンサル/起業コンサル/PRコンサル/恋愛・婚活コンサル/ブランディングコンサル/ライフワークコンサル/ハネムーンコンサル/イメージコンサル/不動産コンサル/SNSコンサル/旅コンサル/インバウンドコンサル/マネーコンサル/副業コンサル/選挙コンサル/キャリアコンサル/ライフコンサル/ECコンサル/SEOコンサル/集客コンサル/就活コンサル/フードコンサル/環境コンサル/ペットコンサル

キリがなくなるので20個ほど抽出できたらやめにしようと思いリサーチしたのですが、10分も掛からずにこれだけ挙がりました。

まず先に言いたいのは、私が仕事で行っているコンサルティングというのは上記のものではありません

非常に幅が広いので一概には言えませんが、上記の特殊コンサルタントは、特定の分野や業界に特化し、その分野における専門知識と経験を活用し、個人や小規模事業者に対して行うアドバイザリーを行うものと定義できます。

また、不変的な自社ソリューションを売り込む営業や単なる商材屋もコンサルと名乗ることも多いです。個人的なモノサシで言えば、顧客の最適な解決策を提供するというコンサルタント本来の役割としては不十分かと思うため、コンサルと名乗って欲しくないのが正直なところです。

私がこの先で具体的になにをしているか?を説明する「コンサルタント」というものは、大手企業向けに行っている以下のようなコンサルを指します。この記事では便宜上、「従来のコンサルタント」と呼称します。

(順不同)
戦略コンサル/ITコンサル/総合コンサル/組織人事コンサル/会計財務コンサル/業務コンサル etc…

上記は、企業の戦略立案、業務効率化、組織再編、財務改善など、企業経営に関わる幅広い問題を扱い、複雑なビジネス環境と市場の動向を分析し、データドリブンなアプローチで戦略的な意思決定を支援する。そして、多様な業界のクライアントに対してサービスを提供し、業界横断的なベストプラクティスを提供します。

特殊コンサルと従来のコンサルのどちらも、クライアントが直面する問題を解決するために、専門的な知識とアドバイスを提供するという共通の目的を持っていますが、従来のコンサルはアプローチの規模、専門性の度合い、サービスの焦点が異なる。というのが私の見解です。

簡単に言うと、複雑で難題かつ規模の大きい課題を解決させるプロ集団・・・なので人材単価も当然高く、結果大手企業でなければ予算が付かず、大手企業向けの支援が多くなっています。

具体的にどのような支援を行っているのかを次章に記します。

従来のコンサルタントの仕事例

ここで、従来のコンサルタントの業務ってどんな仕事なのか?について説明していきます。

本来、我々は職業柄、クライアントの経営や戦略に関わる機密性の高い情報を取り扱うので、具体的な仕事の内容というのは、友人はもちろん家族にすら話すことは許されない職業です。

ここでは、オープンに公開されている支援事例を紹介します。

■ユニクロ(ファーストリテイリング)
【コンサルファーム】アクセンチュア
【課題】グローバル市場での拡大とデジタル化を加速するための経営戦略の見直し
【取り組み】アクセンチュアは、ユニクロのビジネスモデルをデジタルトランスフォーメーションによって強化。ITシステムの最適化、グローバルなサプライチェーン管理、オムニチャネル戦略の展開を支援。

■三菱電機
【コンサルファーム】デロイト
【課題】国内外の事業部門間でのコミュニケーションとオペレーションの効率化
【取り組み】デロイトは三菱電機の業務プロセスを再構築し、グローバル経営管理のフレームワークを設計。ERPシステムの統合によりデータ駆動型の意思決定をサポート。

■大阪ガス
【コンサルファーム】PwC
【課題】日々の献立作りの手間を減らし、食の多様化とフードロス削減を目指す
【取り組み】PwCコンサルティングは「おまかせ診断」機能を通じて、顧客の好みに合わせた冷蔵パウチ食品のサブスクリプションサービス「FitDish」を支援。個別化された食品提供により、ユーザーの献立疲れを解消し、食品製造過程の最適化を促進。

このように、生活の中で多く触れ合う企業の裏で、コンサルファームが支援していることが少なくありません。従来のコンサルタントという職業がどういうものか、より深く知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

コンサルタントが胡散臭いと言われるワケ

理由の一つとして、悪人が人を騙す時によく名乗りがちでニュースになることが挙げられます。つい先月にもコンサルタントを名乗る男性が、投資名目で現金計730万円を騙し取る事件が起きてニュースになっていました。あと、脱税系のニュースなんかでも「〇〇コンサル会社」をよく目にしますが、会社の事業体としてもコンサルは多用されがちです。

他の理由としては、コンサルタントを名乗っているのに一方的に偏った持論を押し付けたり、少し調べればわかりそうなレベルの内容の情報を高額で売っていたり、・・・そんな人の被害者たちが叫ぶ「コンサルタントは胡散臭い」もまた原因の一つになっているのだろうと思います。

「特殊コンサルタント」は、名乗ったもの勝ちの側面があり、その一部にリテラシーが低い人向けに詐欺まがいなビジネスをしている人も一定いるので、注意が必要です。

その点、「従来のコンサルタント」は、どこのコンサルティングファーム(企業)でどのタイトル(役職)でどんなプロジェクトに携わっていたのか・・・などの、いわゆる職務経歴でコンサルタントとしてのスキルレベルを図ることができ、リファレンスチェック(経歴の事実性確認)を行うことで、信用性も担保できます。

新卒や転職活動の際にはコンサル違いにご注意を!

就活をしている大学生の方はコンサルタントという便利な言葉に騙されず、その会社が行っているコンサル業務の本質を見極めてください。

・単に自社の製品を売り込むだけのことをコンサルと言っていないか?
・クライアントの最適解を優先せず自社の売上優先の商売になっていないか?
・そのコンサル領域に誇れる実績があるか?

HPや企業側からの一方的な説明では、それっぽいことはいくらでも言えてしまうので、質問やOB・OGの話を聞いて慎重に見極めてください。昨今では、外資コンサルファームに入社してもエンジニア業務や翻訳業務をひたすらにやらされ続けたり、、、という話もよく聞きますが、それはまた機会があれば別の記事にしたいと思います。

まとめ

この記事では、カオス化している〇〇コンサルという職業を「特殊コンサル」と「従来のコンサル」の二つに分け、それぞれの特性と従来のコンサルタントにおける仕事例を綴りました。

この記事を読んでコンサルと言われてもピンと来なかった方や、パートナーや友人が何の仕事をしているのか全く分からないという方の理解の一助になっていれば幸いです。

同業の方は、お母様や合コンシーンにて「コンサルってなに?」と聞かれた際には、是非この記事を共有してくださいませ。そして、悪徳や詐欺まがいな特殊コンサルタントの撲滅を切に願っております。(迷惑極まりないっちゅうねん)

もっとコンサルについて知りたい方は、当サイト運営会社であるコダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社から『図解即戦力 コンサルティング業界のしくみとビジネスがこれ一冊でしっかりわかる教科書』を是非ご一読ください。
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執筆者

K.G.
前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
最新のグローバルトレンドと戦略的思考を強みにコダワリ社の理念であるGNH量産に奔走している。
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