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コンサルも、働き方次第で激務じゃない?!|できるコンサルの働き方とは

コンサルも、働き方次第で激務じゃない?!|できるコンサルの働き方とは

コンサルは裁量労働制。スキルと自己コントロール次第で“できる”コンサルに

[2022年6月更新]
世間一般に多忙と言われるコンサル会社ですが、実際にSNSなどでコンサルタントの働き方の現状を見てみると、「激務で寝れない」と言う人がいる一方で、「今は働き方改革が浸透して働きやすい」と言う人もいるなど、様々な意見を目にします。

コンサルタントによって、労働状況が異なるように見えるのはなぜでしょうか。今回は、長時間労働と言われるコンサル業界で、結果を出しながら長きに渡って活躍する、いわゆる「できるコンサル」の働き方について考察してみたいと思います。

前提:コンサルティングファームはブラック企業?

長時間労働のイメージが根強いコンサル業界は、ブラック業界なのでしょうか。そこで、ブラック企業の定義を確かめてみました。

結論から言うと、厚生労働省はブラック企業の明確な定義付けはしていません。

しかし、厚生労働省は、2017年から毎月「労働基準関係法令違反に係る公表事案」において、労働基準関係法令に著しい違反が認められる企業を公開しています。「ブラック企業リスト」とも呼ばれており、ブラック企業を見極める際の参考になるでしょう。

では、「著しい違反」とは何を指すのでしょうか。同省は、一般的な事例として以下の項目を挙げています。

1 .労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
2. 賃金不払残業やパワハラが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
3.上記の状況下で労働者に対し過度の選別(解雇等)を行う

参照:厚生労働省「確かめよう労働条件」

検討対象: 労働時間

ブラック企業の明確な定義はないものの、項目1.に「長時間労働」が挙げられています。

ここでは、コンサル会社における「労働時間」について検討してみたいと思います。(ノルマについても、また別の回で触れたいと思いますが、売上ノルマは基本的にマネージャ以上が対象となり、売上ではないノルマも会社からの期待値が高いのは実際です。)

皆様ご承知の通り、コンサルタントは一般的に形の無い業務を行うため、コンサルファームはコンサルタントに対して裁量労働制を課します。

極端な話、仕事ができないコンサルタントが24時間かかる仕事を、同期のできるコンサルタントが4時間程度で終わらせてしまうというのもよくある話です。

長時間労働になってしまうケースとしては、以下の2つがあります。

・仕事ができないから、労働時間が長引く。
・仕事ができ過ぎて、大量のタスクが振られ労働時間が増える。

なお、仕事ができない場合にも、諦めてしまえば長時間労働に至らないということもありますが、そういったケースは目指すべき方向ではありません。

解決策: パフォーマンス

1.の「仕事ができない」に該当する方は、客観的に自身を振り返ってみる必要があるでしょう。

コンサルファームに入社する方は、学生時代に成績優秀で過ごしてきた方が大半を占めます。でも、狭き門を通過して入社した先には、優秀な同僚や先輩ばかりで圧倒されてしまい、自信を失ってしまうというケースがよくあります。

そのような場合は、本来もっているはずのポテンシャルを発揮できていないだけなので、生産性に問題がないかを分析し、問題があればそれに対するスキルアップや生産性向上を自らに課す必要があります。

たとえば、以下に挙げる内容を実行するだけでも生産性やスキルは向上できます。

◆コミュニケーションを欠かさない
→不明点はすぐに聞く・相談するクセをつけましょう。
◆できる人のアウトプットや立ち回りをよく見る。
→イケてるパワーポイント資料にはたくさんのヒントが詰め込まれています。
◆なるべくタスクのボールを持たない
→すぐに終わる仕事はすぐに片づけましょう。分からないことは分かる人に振りましょう。
◆タスクの主導権を握る
→相手の要求を満たしながら自分の負担が軽くなる方法を考え、指示される前に提案しましょう。

2.の「仕事ができ過ぎる」に該当する方は少し厄介です。コンサル業界では、マネージャー以上の役職者の方の多くが、このような状況下にあるのではないでしょうか。

働き方改革が浸透した現在、若手には多くを求められない一方で、仕事の総量は変わらない状況。残業時間が問われないマネージャー以上の役職者に、そのしわ寄せが来てしまうのです。

状況を打開するためには、より一層のスキルアップのほか、配下のメンバのアサインやスキル向上に対して定性かつ定量的に自社・クライアントに具申する必要があります。

それ以外にも、以下に該当していないかチェックしてみましょう。

◆全部自分でやろうとしていませんか?
→適量を知ることが大事。振れるタスクは別の人に振りましょう。
◆部下に適切なフィードバックを行えていますか?
→部下が育っていないのなら、フィードバックの仕方を見直してみましょう。
◆周囲とコミュニケーションを取っていますか?
→上手にヘルプを求めることもスキルの1つです。
◆転職しても変わらないと思っていませんか?
→より良い環境はあるはずです。日頃から情報収集をしておきましょう。

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結論: コンサルという職業を今一度再認識する

コンサルとしての自身の課題認識ができていないと、行き詰ってしまい、「この会社はブラックだ」と言い出す原因になりかねません。常に客観的に自分を見つめ、問題が何であるか、そしてそれに対するアプローチを考えていかねばなりません。シンキングタフネスも求められます

つまり、コンサルタントの長時間労働は、裁量労働制ゆえの問題なので、自己コントロールによるものということです。もちろん、労基法には準拠して働くことは前提としております。

厚労省が判断する「著しい違反」の中で「労働時間」以外であげられている2項目については、大手コンサル会社の多く(特に監査法人系であるBig4など)は、一般企業よりも厳しいコンプライアンス遵守の精神に則り運営されているので、あまり聞く話ではありません。

強いて言えば、クライアントからのプレッシャーが高い仕事なので、上司からもパワハラとも思われてしまうご指導が入ることはありますが、これも大手コンサル会社はハラスメント対策を徹底していることもあり、減ってきているような気がします。

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執筆者

K.A.コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー
大手コンサルティングファーム、独立系ファームでの経験を経て、コダワリに入社。
大企業の事業改革、領域・大小を問わずIT案件のPM、品質管理に従事。特に会計系、運輸・旅客、ヘルスケアに強みを持つ。
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K.A.コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー
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